獣医臨床疑問Q & A

小動物における臨床疑問を解決するための指針を示した記事の一覧

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 猫における寒冷凝集病は稀な疾患であることから、治療方法のコンセンサスはないが、まずは寒冷刺激を可能な限り避けることが重要となる。寒冷凝集素病に対する治療として犬ではペントキシフィリンが用いられ(Miller, 2013)、猫においても同薬剤は使用可能(100 mg/head,q

 外科手術単独により寛解が得られた症例の報告がある(Brian, 1989)。したがって、外科手術による切除後は皮膚病変および体腔内臓器に対する定期的なモニタリングを行いながら、無治療で経過観察することも選択肢であると考えられる。ただし、外科手術によりマージンが確保

 原因が明らかとならない肝障害に対し推奨される治療のエビデンスはない。学会発表、学術セミナーなどの情報および慣習的に食餌療法、ウルソデオキシコール酸または各種サプリメントが使用されているが(CQ90も参照)、これらの有効性(生存期間の延長や臨床徴候発現の抑制

 空胞変性が認められた場合の鑑別診断リストは表の通りである(Ettinger, 2017)。肝臓の空胞変性は、肝臓以外の疾患を含む様々な疾患により肝細胞が障害を受けた結果として生じるため、空胞変性の所見から原因疾患を特定することは困難である(Ettinger, 2017)。参考文献E
『CQ 88: 犬および猫において病理組織学的に肝臓の空胞変性を認めた場合の原因(鑑別診断リスト)は?』の画像

 ウマ絨毛性性腺刺激ホルモン(eCG:100-150 IU、IM、1回)や卵胞刺激ホルモン(FSH:2mg、IM、発情誘起まで3-7日間)の投与が報告されている(Ettinger, 2017、Wiebe, 2009)。ただし、これらの製剤を過剰投与することにより、卵巣が過剰刺激に刺激され、過排卵、嚢胞性子

 視力低下と無発情の関連性については不明である。雌猫では実験的に人工光により日照時間を延長すると、約45時間後に発情を誘起することができる(Michel, 1993)。このような理由から、雌猫の失明と無発情との直接的な関連を示す報告はないものの、失明し光周期を感知でき

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